RAIEC KOBE OFFICE

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RAIEC TOKYO 2017いよいよ今週末開催です

By | 4月 7th, 2017|2017RAIECsatelliteTokyo, NEWS, RAIEC, Workshop|

僕としては随分久しぶりの投稿となりますことをご容赦ください。この度、長年勤めていた本職の勤務先を辞し、しばらく写真に関連する事業やアーティストサポート、アートの社会参加を促すNPO法人を立ち上げる目的で、新しい活動に従事することになり、昨年末から3月末までその準備でバタバタとしておりました。職場からの退去がようやく進み、これからは今後の活動に関する情報発信、六甲山国際写真祭の準備の環境が整いつつあります。ご心配をおかけしましたが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 さて、RAIEC TOKYO 2017展がいよいよ今週末東京アーツ千代田3331で開催されます。 このイベントは、2014年から六甲山国際写真祭のプロモーションイベントとして毎年東京で開催しているものです。前年度までの六甲山国際写真祭ポートフォリオレビュー参加者のボランティアおよびスタッフ参加を求めてその準備から開催の実行まで自主運営で開催しています。今年は21名の写真家が参加しての展覧会と、六甲山国際写真祭を通じて出版に結びついたアーティストとその出版社のレクチャー、現代写真の表現についてのトークショー、写真表現のためのコミュニケーションワークショップなど、これまで、そしてこれから写真で表現を行いたいと考えている写真家がより高い次元で活動を行うために必要な知識と経験を共有できる「場」として、短い期間ですが、強力なプログラムをご用意しています。 折しも、世界はかつてない混迷の危機に瀕し、従来の価値観ではうかがい知れない不安の時代を迎えています。六甲山国際写真祭が始まった2013年から比べてみても、考えもしなかった体制の変化やアイデンティティーの変節を迎えています。写真表現はこの変化の世界でどういう役割を担うのでしょうか。それは、個、社会、世界というさまざまな局面で蠢き、出口を探しているようにも見えます。 六甲山国際写真祭も今年で5年目を迎えます。5年間の経験の蓄積は、そういった世界の変化を眺めてきた5年でもありますが、一方で、写真に限らず、表現というものは収斂したり膨張しながら新たに発見され、さらに高みに向かって発展されるべきものです。ダイバーシティーとトレンド。今年の写真祭はこのキーワードで8月に開催される予定です。ポートフォリオレビューもこれまで多数ご応募をいただいております。ぜひ六甲山の、未来につながる写真コミュニティーにご参加ください。 東京で、そして六甲山でお目にかかれますことをこころより楽しみにしております。

ごあいさつ

By | 4月 7th, 2017|2017RAIECsatelliteTokyo, Experience, NEWS, Organization, RAIEC, Story, 未分類|

みなさまこんにちは。この度六甲山国際写真祭アシスタントディレクターに就任しました、氏川彩加です。 私は昨年のメイハウスワークショップ、続くポートフォリオレビューを通して六甲山の写真コミュニティに参加しました。そこでは、写真の可能性、写真で何をやりたいのか、といったことが真剣に議論され、写真家としての覚悟、ひいては人生の核となる部分を問われていてとても刺激を受けました。一方でアート教育や意識における世界との差、写真をとりまく日本独自の環境など、正直いろいろなことに戸惑いを隠せませんでした。 そんななか-現代社会に対する疑問の呈示、教育の重要性、写真を使ったゆるやかな社会変革-六甲山国際写真祭が掲げるミッション、それを牽引してこられた杉山さんの想いに感銘を受け、本写真祭の運営に携わらせていただくことになりました。 RAIECでの活動を通し社会とどのようにつながりをもつか、自分なりの解を模索し、実践していきたいと思っています。新たな責任に身が引き締まる思いを抱くと同時に今後訪れるであろう様々な出会いに胸を躍らせています。   また今年の写真祭に先立ちいよいよ今週末よりRAIEC TOKYO 2017(昨年のポートフォリオレビュー参加作家有志によるグループ展)が開催されます。ぜひこちらにも足をお運びいただけると嬉しいです。  それでは今年の夏、六甲山でみなさまにお会いできることを楽しみにしております。  氏川彩加

写真祭を終えて

By | 8月 30th, 2016|2016, Experience, Mt.ROKKO, Organization, RAIEC|

2016年の六甲山国際写真祭がGallery TANTO TEMPOのMichel Huneaultの展覧会を残し、全日程を無事終えました。Gallery TANTO TEMPOの展覧会は9月25日までです。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。 六甲山国際写真祭の開催は今年で4年目です。2013年の初開催の準備不足の写真祭をご存知の方は、おそらく写真祭が進歩していることに驚かれたと思います。六甲山上の野外展覧会は集客の難しさから今年は実施せず、神戸市内に展覧会をあつめ、山上ではポートフォリオレビューと参加者向けワークショップのみを行うことにしました。山上ではポートフォリオレビューのほか、BBQなどのリクリエーションやナイトセッションというディスカッションを行い、コミュニティーのつながりに必要な議論を促すイベントを開催しました。28日にはオープンポートフォリオビューイングを開催し、思いがけない数の参加者があり、Lucky Photo Marketの抽選会もあり大変盛り上がりました。Lucky Photo Marketでは、メインゲストをはじめ協賛出版社・写真集ディストリビュータからもオリジナルプリント、プリントつき写真集を無償で提供いただくなど、羨ましくなるようなものばかりで、提供者本人がドローに登場して興奮に溢れた抽選会でした。おかげで、例年をはるかに超える資金獲得ができました。ウェブからチケットをご購入いただいた方にも作品が当たったのは良かったと思います。ご支援をいただいた方々に感謝申し上げます。 六甲山からは、参加者がそれぞれの思いを胸に世界中のイベントや展覧会、写真集出版の機会を得ていることは素直に喜ばしいことだと考えています。今年も、世界中からアーティストやレビュワーが参加され、準備のある程度整った写真家が多かったことから、レビューはそれぞれに成果があったと思います。国内のレビュワーも変更し、海外からも新しい新鮮なレビュワーを呼んだことから、具体的な成果が次々と報告されていて、かつてない規模で世界に羽ばたいていく可能性を秘めたレビューになりました。 六甲山国際写真祭がどのような場所か、おそらくは参加されたか関わった方にしかわからないわけですが、写真とはなにか?写真で何をやりたいのか?なんてことを真面目に話し合う場所に自然になってきているし、六甲山はやはり写真家に覚悟と準備を促す場なのかなと考えています。RAIECがやりたいことは、ある意味ゆるやかな写真をつかった社会変革です。アーティストサポートや教育が主ではあるけれども、その目指す先には写真を通じて社会に参加する姿勢を求めたり、プロジェクト自体を動かせる人をリクルーティングという観点もあるのです。そしてこれは、さまざまな分野で欧米やアジアから遅れをとるなかで、国内の写真の状況がかなり切実な状況だというところから導き出されています。なぜなら、写真界だけで見ても、こういったプラットフォームに運営側で参加したいと思うひとが現れない限り、純粋に写真関係者のみで国内発の世界に通用する枠組みをつくることはできないからです。海外の多くの写真イベント主催者は、もともとは皆写真家です。そういう人たちが写真家の事情を訴えて社会につなぐ活動をするからこそ、写真家や写真界がまとまることができるのです。 参加者みなさんの経験や作品を拝見していても、ほとんどの方が写真の専門教育を受けておらず、教育を受けていないことでスタートラインのはるか後方から走らなくてはならない状況にあります。もちろん日本にもいろいろな枠組みがあって、それぞれが役割を担ってはいるのですが、写真とは何か、写真で何を誰に伝えたいかという問いに立ち帰れる場所は実のところ一つもないと思います。無数の枠組みに知らず知らずに巻き込まれて、そのためにいつまでも写真にお金をつぎ込まざるをえないのです。写真を続けることはとても大切なことです。皆さんが懸けてきたことをあれこれ論評するつもりはありませんが、写真の続け方を知ることも大切だと思います。 世界中、また日本国内でもポートフォリオレビューが盛況な今、多くのレビューに世界中の写真家が参加してきます。また、ワークショップも写真賞もどこの国にもたくさんあり、写真家にとっては機会が増え喜ばしい限りなのですが、運営サイドからみているとそれらがどういう意図で形成されているのかを知るにつれ、やはり写真の世界を体系的に知っておかないと世界を渡り歩くことはできないと思います。 成果がありそうな人も、あまりいい評価が得られなかった人も、それぞれの評価で焦ることはないと思います。海外デビューなんていうのはプロセスのひとつであってゴールではないし、そこからもっと登っていきたいと願うことは悪いことではありませんが、実際に駆けあがれる素養と体力、度量、図々しさがある人はそんなにいないはずです。成果があるといっても、一度海外につながっただけではなんとも言えません。海外に出かけるだけでも、会話ができないようではふうふう疲れますし、その後はより厳しいスクリーニングにかけられ、今回の参加の何倍ものアイデア、体力、資金が必要となるでしょう。 そういったことを含めていくと、六甲山国際写真祭が果たすべき役割はとてもよく見えてきます。RAIECではこれからもワークショップを中心とした写真祭作りを目指していきます。今後もご支援をくださいますようお願いいたします。 最後に、今回の写真祭を一緒に作り上げてくれたRAIECスタッフ、ギャラリー関係者、参加者、レビュワー各位に深く感謝いたします。 RAIEC 杉山武毅 ※レビュワーから頂いた言葉を記しておきます。 写真・写真家について 世界でも通用する人は少なからず存在している 編集は過去2-3年よりずっと良くなっているし、ステートメントも的を得たものに改善されていて驚いている。準備会をやったようだが、着実に成果が出ている シリーズの枚数が多すぎる人が多かった。20-25枚でひとシリーズを区切るべきだ 2週間仕事、1日仕事が幾つかあった。長期的視点、社会的プロジェクトをもう少し見たかった 運営について おそろしく統率の取れた真心のこもった運営だった ロケーションが最高で、何度でも訪れたい 小さなフェスティバルでいけばいい ロケーションから考えるとワークショップ型の写真祭にしていくのがいいだろう 短い日程にイベントが多すぎ、トークも長すぎる。参加者が疲れている 疲れたが、充足感があった  

Festival Official Statement / 写真祭開催に寄せて

By | 8月 25th, 2016|2016, Eng, Experience, Mt.ROKKO, Organization, RAIEC|

When I started collecting photographs in 2006, I was just a collector not a photo person. I just wanted to stand beside art in my small territory. When I started a photo gallery in 2008, I had no idea how to deal with selling photos. I tried to learn from professionals, but most of them in Japan had no enough information that I needed. There were legendary photo galleries here in Japan, but it was not the way I really like to follow, they all looked like small pieces of pies for me. So I learnt how to proceed by a French artist. When I visited Arles for the first time, I felt everything was so over scaled than I expected and I got some sense of fear. I felt myself still in grass covered ground. So I started exploring photography. I visited [...]

ポートフォリオレビュー準備会始まりました

By | 7月 16th, 2016|2016, Feature, Mt.ROKKO, NEWS, Portfolio Review, RAIEC, Support, Workshop|

今日は、六甲山国際写真祭2016に参加されるポートフォリオレビュー参加者のなかから希望者に対してポートフォリオレビュー準備会と称して、簡単なレクチャー、ポートフォリオレビューのロールプレイ、そして全員の方に実際にポートフォリオレビューを実施しながらレビューに臨む際の注意点などをお伝えしたり、写真の簡易編集を行って選ぶべき作品の順序やストーリーの研ぎ方、またどのサイズのプリントを用意すべきか、プリントのクオリティーをどこまで高めるかなど、基本的な対策と称して3時間にわたり参加者と交流しました。これは神戸会場が明日もう1日、そして来週末東京会場でも、参加者全体の実に3/4の方たちに有料で実施しています。 ポートフォリオレビューは、言ってみれば口頭試問のようなものですし、参加した経験がなければどれくらいのストレスがあり、どう進めていっていいのかわからないという実態があることが過去3年間の経験からわかっています。そこで、少しでも経験値をあげ、参加者の参加への不安を取り除きながら、写真の意図が伝わるように事前に準備を整えたほうがいいのではないか、と企画したところ、思わぬ数の参加者となりました。 せっかくいい写真を作っていても、プリントが悪いとレビュワーの評価にはつながりませんし、意味不明なステートメントであったり、訴えたいポイントがボケた文章だったりすると、それだけでチャンスを逃してしまいます。一文を付け加えるだけで社会的な要素を演出したりできることを、今日の参加者たちは実感したと思います。かなり手ごたえがあったので、運営サイドに時間的な余裕があるかがポイントにはなりますが、六甲山国際写真祭のレビュー自体の質を高め特徴のあるレビューにするためにもこの準備会は必要なのかな、と考えています。 そこまで実行組織がやるべきかどうかは正直悩むところではあるのですが、今日の参加者の振り返りにもあったように、緊張から言いたいことが言えない、緊張がほぐれ楽しくなってきた頃にはレビューが終わってしまう、というこういった対面のコミュニケーションが不慣れな方が多いことも現実にはあるわけで、決して安くないレビュー費用に対して効果が得られないようなレビューとなってしまうのはとても残念だという思いもあり、開催することにしました。また、国内のみならず海外のレビュワーたちに対しても、よく準備されているレビューというのは疲れず、楽しく、コミュニケーションが取りやすく、先のプロジェクトにつなげやすいというメッセージでもあるはずです。海外のレビューを数多く経験してきた僕としては、作品が同じレベルではなくても、コミュニケーションからつながりを作り得ることを知っていますので、その技術やアイデアを参加者に伝えることで運営そのものがスムースになるのなら、参加者も六甲山国際写真祭自体も評価を高めることができる、という読みもあります。 残り3日。参加者の覚悟に訴えてレビューの質を高める準備をしていきたいと思います。    

ポートフォリオレビュー事前審査講評

By | 6月 5th, 2016|2016, Mt.ROKKO, NEWS, Organization, Photographer, Photography, Portfolio Review, RAIEC, Workshop|

2016年のMt.ROKKO INTERNATIONAL PHOTO FESTIVALポートフォリオレビューの事前審査が終わりました。すでに結果は各方面に連絡済みです。 今年は通過者38名となりました。正直に申し上げれば、通過者と次点(補欠)、また通過されなかった方々の違いはさほどありません。どうしてもこのようなイベントの予備選考というものは難しくならざるをえませんが、それは集計点数のわずかな違い、当落線上の1点2点のなかに数名の参加者が集中し、最後は主催者判断が必要となることなのですが、いずれにせよ結果は出ました。 今年は、それでも六甲山国際写真祭の役割というか、この写真祭に参加することで世界中につながりを作りたいという思いが強い方が集まってくださったと思います。上位6名程度は、海外でも十分に活躍できる力量があると考えられますし、作品を作っていく上での覚悟が見えたり、アイデアが豊かに見えたり、より大きなオーディエンスを意識した作品作りをされていたと思います。一方で、やはり作品作りが習作の域を出ず、作り込みが不十分であったり、ストーリーがなく独りよがりだったり、強い美を追求したり力強いテーマを描けずに苦戦する方も多かったと思います。今年から従来の審査基準に加えて、将来性、というキーワードにより多くの点数を含めたことも採点に大きく反映されました。今はさほど強い作品でなくても、将来に可能性を感じさせる作品や、実験的ではあるけど可能性を探ろうとしている作品がいくつか審査を潜り抜けています。 皆さんの経歴を見ていると、なるほど様々なイベントやレビュー、出版物を経過して来られている方も多いのですが、アートや写真の歴史や構造を意識しつつ、どのように自作をアピールするかという点で弱かったり、ステートメントと作品の間に乖離があったり、ステートメントで語りすぎているのに作品が弱かったりと、イメージ自体はさほど悪くないのに得点が伸びないか減点されているというケースが多々見られました。自学されて活動をされている方が多く、専門的な教育を受けていないということも確かにありますが、おそらく写真を作る動機、誰に見せたいのか、どういう人たちと付き合いながらどう世界につながっていくのか、というアイデア勝負となると、国内では通用してきた経験者でも、世界レベルから評価すると圧倒的に経験値が足りないことがよくわかります。正直に言えば、上位10名がなんとかそういう領域には達していますが、それより下位の皆さんはほとんど一並び、そういう意識は見えない方が多いように感じました。また、繰り返し参加されている方も申し込み者全体の20%に及びますが、明らかな新作を提示して来られた方や掘り下げ方を変えて来られた方が通過しています。再挑戦はプロジェクトによほどの発展がないと辛口評価になってしまいがちです。 イメージとしては美しい作品を作っていても、ストーリーが描ききれてないか、複雑な説明を置いたり、言葉を重視しすぎたステートメントが重荷になって評価を下げた作家もいました。通過者の中にもステートメントに問題があるか理解できないものが若干含まれているため、本番を前に作品を整理しなおす場面も必要かもしれません。これは希望があれば準備会のようなセッションを持てればいいなと考えています。また、写真家のウェブページについても、簡潔で十分な情報があり、美的な要素が感じられるサイトを作っておられる方もいますが、そもそもサイトを持っていなかったり、作り直したほうがいいサイトも多数あります。国際写真祭のポートフォリオレビューですので、この辺りも個別に準備を促していきたいと思います。 通過者全体でいうと、地域や家族を取り上げたパーソナルワークが30%、社会のありさまに視点を投げかけるプロジェクトが30%、コンセプチュアルアート20%、ドキュメント20%というような内訳です。風景が全体の20%、ポートレイトが30%、静物が20%で、残りはスナップほか分類不能な作品となります。ただし、これは大まかな印象でこれから少しまじめに集計してみようと思います。 残念ながら通過を果たせなかった写真家、作品についても、僕としては将来性のある作家や作品は何らかの形で取り上げていこうと考えています。がっかりされている方もいらっしゃると思いますが、がっかりしている暇があったら作品をより良いものにする努力を払うべきです。落選するにはそれなりの理由があるはずで、その理由を自分なりに分析する冷静さが必要だと思います。また、実際に六甲山国際写真祭に限らず世界的な写真の枠組みでおこっていることを理解すること、世界という視野の中で表現を磨くために必要な努力については、リサーチが必要なのは言うまでもありません。これまでに参加されて活躍の場を自分でこじ開けてきた先人達のコメントを読んでそれらの作品が評価を得られる理由を考えてみたり、六甲山国際写真祭が写真教育、社会への理解を深めるために写真というメディアを用いている写真祭であることなど、写真祭の開催理念も包括的に理解した上で参加すべきだと感じられました。これにはRAIECのワークショップ、東京展などに足を運んでいただいて体験するのが早道です。六甲山国際写真祭は、写真家育成機関を謳ったことは一度もありませんし、写真家だけが参加してくる閉じたイベントではありません。むしろ私たちが向き合おうとしているのは一般社会の人々です。開催理念として描いているのはあくまでも写真を通じて人生、暮らし、社会への作家の視線や機微を掘り起こすことであり、写真家自身がメディウムであることを自覚して活動し、この途方もなく大きな写真空間を自在に行き交いながら新しい表現を用いて世界的な視野に立つことを目指せるようただ舞台を用意しているにすぎません。そのことを理解していただき、これからもそれぞれの皆さんが写真の高みを目指して活動していただきたいと願っています。

Michel Huneaultの仕事 – RAIEC Director’s Choice 2016

By | 5月 31st, 2016|2016, Eng, Mei House, Mt.ROKKO, NEWS, Photographer, Photography, RAIEC|

We will present “La longue nuit de Mégantic” of Michel Huneault as one of festival main guest photographers (RAIEC Director's Choice 2016). This exhibition will be Gallery TANTO TEMPO's independent program which collaborate with RAEIC. Exhibition Venue: Gallery TANTO TEMPO (closed on monday, tuesday) Exhibition Period: Aug 20 sat – Sep 25 sun (Festival Aug 20 - 28) Closing Lecture: Aug 28 PM12 at C.A.P. House 5F Lecture room     Michel Huneaultミシェル・ヒューノーはカナダ人の写真家です。今回の写真祭では、“La longue nuit [...]

萩原義弘さんの講義

By | 4月 15th, 2016|2016, Experience, Mt.ROKKO, RAIEC, Story, Workshop|

3331で開催された写真コミュニケーションワークショップでは、"SNOWY"で知られる萩原義弘さんに講義をしていただきました。これまで様々な写真家と知り合ってきましたが、写真のプロジェクトの話を伺ってこの人ほどプロジェクトの話ができる人はいないんじゃないかなと考えての依頼でした。それはヴィジュアルなアーティスティックな点と、社会的な視点、教育的な視点とをすべてを併せ持っていて、これからプロジェクトを作っていこうとする方達には大変参考になると思います。 写真はクラシック、モノクロのスクエア、ハッセルブラッドのノッチがわずかに見える正統派の写真です。ただ、そこにはプロジェクトのきっかけである1981年に発生した夕張炭鉱事件から始まり、炭鉱労働者の悲哀、町と人々との関わり、産業の衰退、産業そのものの構造的問題点など、様々な要素を含みながら発展していきます。新聞社の記者という視点も忘れることはできませんが、学生時代に写真を撮りに出かけたという夕張がいかに一人の写真家の人生を決定付けたか、というストーリーは、現代の写真のスタイルとは異なり、かなりストイックです。35年もの間、夕張を起点に発展的展開はあるにせよ一つの素材を追求していく姿勢はなかなかとれるものではありません。 写真を評価する側にいると、写真の掘り下げ方が足りない写真家が多いことに気づきます。良いプロジェクトというのは、主題をもつ音楽のように展開し、絡み合い、また主題に戻ってきます。そういうプロジェクトをレビューで見かけることはほとんどありません。これからの写真は、いわゆるビジュアルコミュニケーションという視点がかならず必要になってきます。それはその作品群を系統的に見せることによって、オーディエンスに社会への気づきをもたらし、オーディエンスが何らかのアクションを起こすということ意味するのですが、そのためにはテーマの掘り下げが必要なのです。 あまり知られていないことですが、萩原さんの写真は2013年には某仏最高級ファッションブランドの秋冬もののカタログに8ページにわたり掲載されるなど(その前号に掲載されたラルティーグなどと同列に!)、たゆまぬ努力の結果が着実に実を結んでいる写真家の一人と言えます。現在は日大の写真学科で講義をされており、参加者の写真の可能性について的確なアドバイスをしていただきました。 そんな裏話なども紹介されて、大変有意義な講義でした。  

RAIEC TOKYOトークショー

By | 4月 11th, 2016|2016, RAIEC, Symposium|

今日はRAIEC TOKYO 2016のメインイベントであるトークショーでした。 写真家の大森克己さん、そしてライターで写真評論家であるタカザワケンジさんを迎えてトークショーを開催しました。 トークショーはタカザワケンジさんにご司会をいただきました。 大森克己さんは、RAIEC TOKYOスタッフとタカザワさんのセットアップで実現したトークだったのですが、内容はとても刺激的で非常に面白かったです。大森さんとは面識はありませんでしたが、神戸ご出身ということ、また全く同い歳の人ということもあり、彼の作品がどのような考えで作られているのかというトークの内容のみならず、その人物像についてまず興味をもちました。 まず、スイスの美術館からいわゆる宿題として出された京都の龍安寺RYOANJI、つまり日本ど真ん中のキーワードをもとにさまざまな国のアーティストが参加するプロジェクトを、日本のど真ん中にいる大森さんがどのように作っていくのかを、15枚の写真で作られたシリーズとしてスライドショーで見せていただきました。ところが、おそらく会場の中にいてそれらの作品とRYOANJIとがすんなりと繋がって理解できた人はおそらくいなかったと思います。正直、僕にもわかりませんでした。その後、トークは禅だとかカメラだとか、写真のシステムや歴史的な写真の話に迂回しながら、また僕が住んでいる西宮の甲山周辺を舞台にしながら、最終的には大森さんがあえてRYOANJIに直結するイメージではなく(海外アーティストならやるかもしれないけれど)、そこにたどり着くヒントをイメージにつけることで宿題に対する回答を寄せようというプロジェクトとして作られていることが次第に明らかになっていくのです。 少し一節を紹介します。 たとえば、35mmのフィルムのカメラシステムしかない頃は、皆が同じ仕組みで写真を撮っているので、センスや経験で表現に違いがあるにせよ、写真そのものにはさほど違いがなかった。みな土俵は同じで、その土俵上で写真が語られていた。ところが、デジタルカメラが登場すると、いろいろな技術が積み重なったり、年々システムが変わっていく。そういう不安定な状況では、いわゆる土俵のような場所がないから写真そのものが揺れていて、そういうものを使って写真がつくられても語りつくせない時代が続いた。システムの差異が騒がしく語られて、写真そのものが語られているのか、システムが語られているのかわからなかったのだ。でも、そこからさらに進化して、ここ数年で確立したiPhoneやスマホといったフォーマットは、誰もが使うものにまで世界を席巻していて、ほぼ万人共通のプラットフォームになっているから、また同じ土俵で写真を語れる時代がやってきた。だから現在の僕はiPhoneをつかうのだ。さらに、ネットなどを介して表現できるテクノロジーも爆発的に広がり共通しているので、最終的な出力結果まで、たとえばInstagramでただイメージを流しているだけであっても、写真そのものには共通性があって揺らぎがない。大量に生産されて流れていくものであっても、ハッシュタグや適切な言葉をつかって囲うことで流れ去らないようにしていれば、それ自体が最終出力作品になりうるし、プリントまで作りたければそれにも適応できる。 というような話です。そうやってスマートフォンで作品となる写真を撮影し、ハッシュタグで写真に情報を加えることで、大森さんはRYOANJIの作品を作っているのです。ここで肝心なのは、大森さんの写真が美的要素やインパクト、RYOANJIにつながる誰もが理解出来るわかりやすいイメージではなく、イメージから想起されるわかりやすい言葉をハッシュタグで付け加えることで、わかりにくいイメージのグループを次第にRYOANJIに近づけていることなのです。 うーん、と唸るしかありませんでした。 写真の最先端は、もはやこれまでの写真のシステムの中にはなくネットの中、さらに言えば写真なんていうものはイメージである必要性さえなくなっていくのではないかと思わせるような大変興味深いお話でした。もちろん、写真である以上イメージは必要ですが、ハッシュタグがイメージを支配する、あるいはイメージに付着する言葉が主役になるなんて話が実際進められていることは、まさにこれまでの写真とは別次元の話です。そしてそれがまさに現代アートなのだと認識させられました。 タカザワさんは、写真祭や写真表現の話をからめながら、RAIEC TOKYO 2016出展者の表現の質や方向性をみて、一言ダイバーシティー、つまり多様性という言葉を話されていました。これは六甲山国際写真祭のプログラム構成上に一貫したテーマがなく、さまざまな種類の作家が参加していることに起因しているのですが、他方日本の写真表現全体にも言えることとして話されていました。すでに「写真」というブロックは溶け始めて(溶け終わって)世界の写真アートの前線基地は大森さんのような情報テクノロジーやインスタレーションに移りつつあるというのはよく聞く話です。残念ながらそこに気づいて動ける人はさほど多くはありません。タカザワさんとしては、写真の古いシステムの存立自体が溶けている今、個々の写真家の表現に対してはより精度をたかめ言葉を強く粘り強く作品を作っていくしかないと話されていました。私たちのような写真祭の方向性や開催意義にも、さまざまな要因で特色を作っていく必要があるのではないかと話されていました。 もう一つ大森さんとタカザワさんの話の中で、パーソナルワークについての言及がありました。これもおもしろかったので 紹介したいと思います。 もし誰かを愛しているということを写真表現したいのだとすれば、その愛を伝えるために写真を撮る前に「愛している」と言葉で話せば済むことた。話せば済むくらいのことなのであれば、写真に表現するには及ばない。家族、恋人などのパーソナルワークというものは、言葉では表現できない普遍的な何かをあぶり出すために撮られるべきだから、その普遍が何かが写真で理解されるかどうかは作品としてまとめ発表する前に一度考えてみるべきだ。 これもとても的を得た考えだとおもいました。 大森さんの魅力は、人を惹きつける話力にあるのだろうなと素直に思いました。豊富な知識とラディカルな思考、研究、分析の力。音楽やアートへの造詣の深さ。そして始終にこやかで、和ませる表情、声。たった数時間のお付き合いでしたが、とても楽しい時間でした。機会があれば神戸や六甲山国際写真祭などでのプログラムでお目にかかりたいと思います。 最後に、このトークショーを実現してくださりご司会をいただいたタカザワケンジさんにこの場を借りて感謝申し上げます。ありがとうございました。    

東京でイベントを開催します – RAIEC TOKYO 2016

By | 3月 1st, 2016|2016, Mt.ROKKO, NEWS, RAIEC, Workshop|

RAIECおよびRAIEC TOKYOでは、4月8日(金)から15日(金)までの8日間、東京3331アーツ千代田において六甲山国際写真祭の告知イベントを開催します。このイベントでは、六甲山国際写真祭にポートフォリオレビューで参加した写真家の作品を展示するほか、4月10日(日)には写真家大森克己さん、タカザワケンジさんをゲストに招いてトークショーを開催します。また、4月9日(土)にはRAIECのワークショップ「写真コミュニケーションワークショップ」を開催します。 東京で六甲山の写真祭の様子をご覧いただけるまたとない機会となると思います。 ぜひご参加下さい。   RAIEC TOKYO WEBSITE