こんばんは、RAIEC SATELLITE TOKYOスタッフのオカモトヨシです。
六甲山国際写真祭を二度にわたって参加された今井さんに今日はその六甲山国際写真祭まで、そしてそれからの二年でどのように変化して行ったのかを記事にしていただきました。
六甲山国際写真祭第一回第二回参加写真家 今井 宏さんより
ビジネスマンとしての抑えようのない野心に自分を殺すことまで考えていた十年以上前のある日、まるで覚醒するかのように写真に目覚めた。
月刊誌への写真応募が頼りの独学から脱して、「旅するカメラ」で知った写真家渡部さとる氏のワークショップ2Bに飛び込んだ。写真を撮ること、見ること、作ること、そして見せることを夢中で学んだ。
そして修了グループ展、元来の大判・モノクロ・風景と真逆の35mm・カラー・ポートレイトというお題を師匠からいただいた。上海出張のたびに市井の人々と向き合い、写真を届けて、そんな繰り返しのうちに縮むお互いの距離、展示の時にはまるで家族写真を飾るよう。そうやって写真の魔法にかかったのだ。
それから数年後、悪魔のような写真に魅せられ、虎穴に入らずんば飛び込んだ写真家金村修氏のワークショップ。
毎週月曜日夜に新作のプリントレビュー、仕事の合間をぬって撮影・夜中に現像・週末にプリントしてはギリギリセーフ。こんな「シーシュポスの岩」のような日々が自分の原点にはあると自負しています。
いくつかの写真プロジェクトを完成しながらその先にただ漫然としていた頃、
「アートの装置」という新しいでも非常に腹落ちのする言葉を発する杉山武毅氏を知りました。その同年代の熱い人が六甲で国際写真祭をやると聞き俄然興味を持ちました、大げさな言い方をすると歴史の目撃者にそして参加者になりたいと直感的に思いました。
幸いにもその第一回・第二回に写真家として参加できたわけですが、その直感は間違いなかったと確信しています。分野は違いますが毎夏ボストンを西に300キロ行ったタングルウッドという町で若手音楽家のためのサマーキャンプが開かれています。世界中から小沢征爾みたいな高名な音楽家や愛好家が一堂に会する素晴らしい場なわけです。六甲もまさに同様で、世界中から滅多に会えないような写真の様々なプロや、鈴木さんのような尊敬すべき写真好きに意志さえあればあまり労なく出会えるんです。
本当にラッキーなことだと思いますよ!!!
お陰様で昨年は国内外でのコンペで入選、エプサイトの公募を通っての個展開催やタブロイドスタイルの写真集も出せました、六甲の仲間とポートフォリオ Exhibition もできましたし Tokyo Art Book Fair にも出店できました。今年は年初より、よりドキュメンタリーアプローチを強化した新プロジェクトの制作を進めており、写真展と手作り本という形で発表を考えています。
一昨年、昨年よりパワーアップしていますので、もちろん六甲にも応募して今回も写真家として参加したいと思っています。具体的にはレビューを通して海外での写真展の開催と手作り本のプロモーションを狙っていきたいと思います。
今井 宏
Top photo : 2013 Project : Masked Island より
投稿者/RAIEC SATELLITE TOKYOオカモト ヨシ