Monthly Archives: 7月 2015

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「親子の絆」中編/鈴木麻弓

By |2015-07-30T19:14:05+09:007月 30th, 2015|未分類|

http://rokkophotofestival.com/blog/?p=12108 (前編)   同じ頃、アルゼンチンの写真家Alejandro Chaskielbergのアシスタントをする機会に恵まれ、岩手県大槌町での撮影を手伝いました。彼も津波被害を受けた町の人々を撮影しているのですが、私の写真とは明らかにパワーが違いました。プロジェクトの進め方、地域との関わり方、プレゼンの仕方、彼が撮る必然性、特殊な撮影技法などなど、世界のトップレベルにいる写真家から学べることなど滅多にありません。この経験は、私にとって絶好のタイミングだったと思います。 http://www.chaskielberg.com/ アレハンドロは私の作品とステイトメントを丁寧に見てくれました。よくあることですが、ステイトメントと写真が一致していないことがあります。彼は私の400字程度の文章から、私が本当に撮りたかったものが何かを読み取っていました。「本当はお父さんから何を継ぎたかったのか、もう一度考えてごらん。そして紙に書くんだよ」と彼は私に言いました。       その助言から、私はテーマをより明確にし、「父から継ぐ」ことを表現したいのだと気がつきました。そして父と同じフォーマットである4x5カメラで、親子を再撮影することに決めました。父はずっと4x5でユーザフ・カーシュのような肖像を好んで撮影していました。とはいえ、私にとって大判カメラは初めてに近く、大学生の時に実習で使った以来でした。 最初は一眼レフのように気軽に構えることができずイライラしていましたし、やはりコストの面でも続けて行くかどうかの迷いがありました。ですが、友達にモデルになってもらい練習を重ねて行くと、自分のイメージ通りにカメラが操れるようになり楽しくなってきました。そして父が側にいるような感覚がありました。     大判カメラの利点としては、撮られる側のマインドも変わってくるということにも気がつきました。この下の写真は、4x5で初めて撮った親子です。まだカメラの操作に慣れていませんでしたので、三脚の高さを合わせたり、ピントを合わせたりすることにだいぶ時間がかかっていました。 その様子を見ていた友人のお父さんが「懐かしいなぁ。写真館ではこういうカメラだったね。厚さんを思い出すよ」と言いました。遠い日の女川の記憶、積み重なった家族の歴史。被写体になる人々が、レンズを見つめながらこうした過去を思い出すことができるのです。     次に考えたのは、コンセプトの見直しです。ストーリーは充分にあるのですが、カメラを変えただけの同じような撮影方法では、親子の関係性や家業を継ぐということを具体的に表せないような気がしました。より人物に迫った撮り方にして、若い人を手前にして、お父さんには見守ってもらうように後ろに立つ構図にしました。それでも人物を際立たせるように背景を充分に活かしきれず、試行錯誤をしていたのがこの時期です。       そして、写真館を受け継ぐ意味を視覚的に表そうと、写真館跡地に白い背景紙を設置しました。こうして私は、プロジェクトの中で三代目としての写真館を見いだし、次のステップへと昇華できたのです。   [...]

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六甲山国際写真祭ワークショップ参加者募集開始

By |2015-07-27T11:31:34+09:007月 27th, 2015|2015, RAIEC, Workshop|

六甲山国際写真祭のワークショップ参加者を募集します。 今回のワークショップは現在の段階で3つ。いずれも写真家向けワークショップとなっています。いずれも参加型のワークショップですので、それぞれ参加者の作品をお持ちいただきます。 […]

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「レビュー後に得たもの」/ 斎藤涼介

By |2015-07-27T09:48:02+09:007月 27th, 2015|2015, Story|

2014年 六甲山国際写真祭のポートフォリオレビューに参加させて頂いた斎藤涼介と申します。 写真はコミュニケーションツールであり、展示をしないと作品は成り立たないという事実に遅ま きながら気づいた事と、今回の作品が社会性のあるテーマを取り扱ったものの為フォトフェスな どパブリックスペースで展示をする事が一番効果的だと考え、その機会を得る為にレビューに参加 致しました。 結果としては残念ながら具体的な話しにはなっていませんが、作品力があればその後の発展性 を持てる、レビューアーに多様性がある日本では数少ないレビューだと感じています。 作品は1枚全体で横25m以上あり、レビューには一部分をロール紙にプリントして5m x 70cm サイズで2枚10m分を持って行きました。この作品を作るに至った経緯をblogに書いて欲しいと いうご要望を頂いたので簡単ですが紹介させて頂きます。 今回の作品のテーマは、実は自分たちが思っているほど自分たちは自由ではないのではないかと いう疑問です。 子供の頃から集団行動が苦手で、ラジオ体操とか坊主で野球とか勘弁してくれと言いながらそ のまま順調にひねくれて育ち、その後19歳から25歳までバックパッキングでいろいろと旅行をし ていました。写真もその間に始めています。なんとか簡単な英語は話せても日本語で考えている以 上当たり前に典型的日本人のマインドセットですので、芯も軸の無く立ち位置があやふやなまま常 に外部に憧れ、同時に日本的な全体主義に反発し、くらーい眼差でもんもんとニーチェとかフロ イトとか読みながら藤原新也の真似事してた訳です。なんて残念な青春時代なのでしょう(笑 お陰様で本で読み知り旅行中に垣間見た憧れとしてのヨーロッパ的な近代的自我のあり方と、 ヒマラヤ辺りにいると考えざるを得ない東洋仏教的な無我というあり方との狭間で行ったり来た [...]

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「親子の絆」前編/鈴木麻弓

By |2015-07-21T18:54:12+09:007月 21st, 2015|未分類|

第2回六甲国際写真祭に参加した鈴木麻弓です。 ポートレートを軸に、故郷である宮城県女川町を撮影しています。みなさんご存知のように、我が町は2011年3月の津波によって壊滅的な被害を受けました。 私の両親はこの町で写真館を営んでおりましたが、残念ながら津波で行方不明になってしまいました。そのことがきっかけで、18歳で町を出た私は、震災後に足繁く女川町を通うようになりました。   町が復旧して行く中で、同級生たちは新しい町づくりのために動き出していました。町全体を見渡すと、何世代にも渡って家業を守り続けてきた過去のレイヤーの上に現在があるにだと気がつきました。 私の知る限りでは、祖父の時代に昭和8年の三陸津波、父の時代に昭和35年のチリ津波があり、そして今回の東日本大震災です。世代が変わるごとに町は被害を受けてきたにもかかわらず、彼らは立ち上がり、新しい町を築いてきたのです。私の家族だけではなく、町内のどの家族もこうした歴史の上に成立っているのだということを、私は改めて写真を残したいと思うようになったのです。         このプロジェクトを始めたのは2013年の冬でした。建物もどんどん解体されていき、嵩上げ工事が進み、私たちの思い出も消えてしまいそうな感じがしました。下の写真はプロジェクトを始めた頃に撮ったものです。 記憶に留めるための景色と、そして親子の姿を捉えました。友人達に声をかけ、アポイントを取り、その冬に22組を撮影しました。使用機材はNikon D800とスピードライト2灯です。家のあった場所や、女川港、新しく立てた工場の前など、被写体と関連する場所を選びました。ポージングはあえて指示をせず、どの親子も同じように立ってもらいました。人物のポーズや表情はフラットに撮影するのに対し、プリントは大漁旗の様にビビットな色味に仕上げました。         2014年の夏。こうして完成した22組の親子の写真を持参して、六甲国際写真祭に挑みました。 2012年に出版した写文集をまず初めに見せ、私の背景にあるストーリーを話したところ、どのレビュワーも震災後の東北に興味を持っている様子で、真剣に写真を見てくださいました。レビュワーの1人に「あなたは景色と人物のどちらを撮りたいのか?」と質問されました。確かに言われてみると、どっちつかずなところがあり、人物がくすんでしまいます。被写体の立ち方、表情、しぐさなどがポートレートにおいて何を示すのかというアドバイスをいただき、根本的に撮影の仕方を見直していくきっかけとなりました。     投稿者/オカモト ヨシ  

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Mt.ROKKO INTERNATIONAL PHOTO FESTIVAL 2015 を楽しむために

By |2015-07-20T18:38:12+09:007月 20th, 2015|未分類|

こんばんは。RAIEC SATELLITE TOKYOと同じく写真祭に向けてブログをお手伝いさせていただくヨシです。 この夏も六甲山国際写真祭2015が8月21日〜30日に掛けて開催されます。 六甲山国際写真祭が写真から社会と繋がるコミュニティーとして多くの人に楽しんでいただくため、 開催までの間、皆さんにブログからですが六甲山国際写真祭をいろんな角度からの記事を紹介させてください。 明日、第一弾 写真家鈴木麻弓さん『「親子の絆」前編』からスタートです。 多くの方に読んでいただけるよう、そして六甲山国際写真祭を知っていただけるようRAIEC SATELLITE TOKYOの時以上に良い記事をアップしていきますので 皆さん、読んでくださいね。 よろしくお願いします。     投稿者/オカモト ヨシ  

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第4回写真コミュニケーションワークショップレポート

By |2015-07-12T18:31:32+09:007月 12th, 2015|2015, RAIEC, Workshop|

7月11日、神戸で写真コミュニケーションワークショップが開催されました。 今回は遠くは北海道から、また東京や名古屋、京都、大阪と広い範囲から参加者がありました。そのため多くの参加者が前泊、朝9時45分の集合時間には全員がそろって定刻にワークショップが開催できたのは出だしとしてはとても良かったと思います。 写真コミュニケーションワークショップは、とても単純な、しかし写真家や写真に関わる専門家が学ぶべき非常に重要な事柄を取り上げています。それは単なる写真表現の知識としてではなく、ディスカッションを通じて自身の作品に向き合うことで作品の訴求点を客観的にみる能力を身につけることであり、写真を専門家がどのように評価するのかを理解することでもあります。 まず参加者全員がコミュニケーションを取りやすいように、アイスブレーキングを行います。日本各地から参加者があったため、「ご当地自慢」というネタで他己紹介を行いました。 つづいて1stプレゼンテーションを行いました。ここでは作家が思い思いに作品について語るのですが、かなり説明的で饒舌なプレゼンテーションを行う作家が多かったと思います。このワークショップではこの「饒舌な」プレゼンテーションのうち余分な言葉をそぎ落とし、必要な言葉を組み込むことを学びます。 講義をする中島さん 今回の講師は今年のReview Santa Feで唯一の日本人参加者である中島洋紀さん。自身の作品シリーズであるTOKYO ATTRIBUTEについて、その制作の背景やReview Santa Feでの体験などを話していただきました。これは制作全般にわたる写真家のアイデアを明かにすることによって、作家がどのようなきっかけで作品制作を始めたのか、それをどのように膨らませ煮詰めていったのか、Review Santa Feのようなレビューイベントに参加した理由は何か、そのレビューで気がついたことはなにか、などを言葉で示していただくことによって作家の活動全般の思考プロセスを共有することにあります。中島さんは東京に介在するある意味で特異な人物をストレートなポートレイトとして撮影する手法で作品を制作していますが、それはファッションフォトでもあるし、都市の生み出した強烈な個性の類型でもあります。 グループワークに参加する山縣さん 昼食を挟んで、今度は山縣勉さんの講義を共有しました。山縣さんも東京のある地域に介在する視覚的に強烈な印象を与える人物をストレートなポートレイトで撮影する写真家です。ただ、中島さんと異なるのはすでにかなり世界的な実績を積み上げている作家であるという点です。人間への視線、興味という点で中島さんのプロジェクトと共通点がある一方、山縣さんの作品はその人物像の表層的なヴィジュアルにとどまらずその人物像の奥へとオーディエンスの興味を導きます。また、新しい製作中のプロジェクトなども紹介され、その美しいストーリーに参加者皆が見入っていたのが印象的でした。 真剣に写真に見入る参加者 このワークショップの最も重要なプロセスは、参加者それぞれの作品を、つづくグループワークで読み解くことです。作品の表面的な被写体を抽出したり、絵に描かれているすべての要素から全体にわたる印象などをキーワードとして書き出し、作品を言語的に解体していきます。作品はまるで丸裸にされてしまうのですが、実際に作家としてその作品を制作するプロセスにおいてはおそらく皆がなんらかの形でこの解体あるいはそれに代わる考察をしているはずです。ところが、作品を制作する主観において、この解体作業はいつもなんらかの修飾をうけてしまいます。主観というものは作品の本来あるべき要素を覆い隠し、見るべきものを見えなくしてしまうのです。この作品なら世界に通用するだろう、などの考え方です。ところが、主観が強すぎると作品は漠然としたモチーフが絡み合い、多くの場合写真で誰に何を伝えたいのかというもっとも基本的な写真の力が失われてしまいます。そこで、写真の要素を客観的に抽出することで漠然としていたイメージを明瞭に見えるよう整え、テーマやストーリーを際立たせる作業を行う必要が生じてくるのです。言語的解体は、グループワークのディスカッションによりキーワードを被写体やモチーフ、印象などをもとに書き出すことによって他者の視線で作品を共有する方法論なのです。スナップ、ポートレイト、ランドスケープ、抽象すべての作品にこの方法は通用するし、すでに作り上げたシリーズにも、新しい編集を作る場合にもヒントになるはずです。 グループが取り出したキーワードは、つづく再構築のセッションでステートメントにまとめあげられます。キーワードのうち必要なものを取り出し、不要と考えられるものを削除し、もっとも重要な2-3のキーワードをマークします。そして、それらを起承転結のストーリー仕立てにして表記していきます。 ある日、私は草原に大きな木が美しいたたずまいで立っている風景に出会った。それはあまりにも美しい光景だったので、私はこの木の凛と立っている姿を留めるために、その美しい風景を写真で撮影することにした。(きっかけ・起) 撮影はいつも夕方に行われ、雨の日も風の日も撮影する手法をとった。(方法・承) それらの写真のうち、木の存在感が際立つ、木が何か美しい表情を見せて草原に立つ風景のみを取り出してまとめてみた。しかし、なぜか時々こころに響かない時もあるのだけれど。(考案・転) どうしてこの木が私を魅了するのかを考えてみると、この木は私にとって母のような存在だということがわかった。大地に根ざす力強い母なる木を、私はこの写真シリーズで示したい。(まとめ・結) [...]

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ボランティアスタッフ募集!

By |2015-07-04T15:01:29+09:007月 4th, 2015|2015, Mt.ROKKO, NEWS, RAIEC|

六甲山国際写真祭2015は、イベントをお手伝いしてくださるボランティアスタッフを募集しています。 国際交流に興味のあるかた、写真アートや写真メディアに興味のあるかたのご参加をお待ちしています。   【日時・場所】 日時:2015年8月20日(木) - 8月31日(月) 神戸市街会場:神戸デザインクリエィティブセンター(KIITO)/  Gallery TANTO TEMPO / Gallery 819 / Gallery 4など 六甲山上会場: 六甲山カンツリーハウス/六甲山 TENRAN CAFE /  グランドホテル六甲スカイヴィラ [...]

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