六甲山国際写真祭2015アフターリポート『真剣に写真に取り組む写真家たちのための、密度が濃いアットホームな写真祭』後編 /林典子
林典子さん『真剣に写真に取り組む写真家たちのための、密度が濃いアットホームな写真祭』後編 です 前編はこちらから http://rokkophotofestival.com/blog/?p=12399 私はこれまで行ったことのある国外の写真祭はフランスのペルピニャンとカンボジアのアンコール・フォト・フェスティバルの2つだけです。 が少ないので比べるのは難しいのですが、六甲山国際写真祭はただ様子を見に来たというよりも、写真家の写真祭に参加する目的意志がはっきりしていて、写真家それぞれが自身の作品を高めるためのアイデアやヒントを探そうとされている方が多いような印象を持ちました。 小規模ではありますが、だからこそ写真家と写真家、写真家とレビュワーが密接に接することの出来る、質の高い写真祭になっているのだと思いますし、今後もこのような方向でずっと続いていってほしいなと思いました。 私は普段東京をベースに活動をしていますが、写真家同士のグループに所属したり他の写真家の方たちから写真について意見をもらったりという機会が滅多にありません。そのため六甲山での特にポートフォリオレビューの様子を眺めながら、こんなにたくさんの私と同じ日本人の写真家の方たちが写真活動をされているということと、その中で素晴らしい作品をたくさん目にして、とても刺激を受けました。 心残りなのは、今回どうしてもタイミング悪く海外での取材と重なってしまい、最後の1日半を残して神戸を出発しなければならなかったことが本当に悔しく、残念でした。 今取り組んでいるテーマの写真もある程度まとまってきたらいつかレビューという形で見ていただきたいなと思います。 また8月28日の夜に行われたナイトセッションで7名ほどの参加写真家の方たちや写真家のSILKE GONDOLFさんとテーブルを囲んでジャーナリズムについて自由に積極的に意見を出し合ったり質問をしたりといった時間がありました。 最後は時間が足りないくらいで、個人的にはもっともっと意見を言い合えたらなと思いました。 全体を通して写真に本当に真剣に取り組んでいる写真家たちによって作り上げられてきている密度の濃い写真祭でありながら、とてもアットホームな雰囲気なのが私にとっては居心地が良かったです。 日本だけで活動をしていると、言語のハンデもあるのかもしれませんが、海外の写真コミュニティーからは孤立したような印象を受けます。それはそれでいいという意見もあるかもしれませんが、私はもっとグローバルな視点が日本に根付き、国内外で作品を発表する機会が日本人写真家の中で増えて行くことを願っています。そのために六甲山国際写真祭が存在していると思いますし、ここで築かれたコミュニティーを大切にしていきたいとレポートを書きながら改めて思いました。 New bride Dinara, 22, takes a [...]