Monthly Archives: 4月 2016

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イノシシだより from Mt.ROKKO / Vol.2

By |2016-04-29T17:21:09+09:004月 29th, 2016|2016, Mt.ROKKO, Organization, Portfolio Review, Support, Workshop|

六甲山国際写真祭2016ポートフォリオレビュー参加写真家募集中! 締め切りを延長しました。5月13日まで。 六甲山国際写真祭を運営しているRAIECの杉山です。 このニューズレターは、過去に六甲山国際写真祭ポートフォリオレビューにお申し込みをされた方、六甲山国際写真祭およびその関連イベントに参加された方、ホームページからご購読いただいた方にお送りしています。 六甲山国際写真祭2016のポートフォリオレビュー参加写真家の募集が5月13日まで延長となりました(実際には5月12日申し込み分まで)。お急ぎで準備されていた方には大変申し訳ありません。今現在、参加しようか迷っている皆さま、5月13日までにすべての手続きが終わるようにお申し込みいただけると写真祭参加への扉が開かれます。写真祭は例年アットホームな雰囲気で進められ、六甲山上の澄み渡った(霧に巻かれることもありますが)空間で、世界における自分のポジションを探るいい機会です。今年から山上のレセプションを簡素化する代わりに無料の強力なワークショップを実施することになりました。特にJameyのワークショップは写真観を変えてしまうくらいのインパクトがあり、写真体験のこれからを見通すプロジェクトになると思います。これは参加者にしか体験できないワークショップとなります。多くの海外アーティストも事前審査を経て皆さんと同じように海外から駆けつけます。ぜひ国際交流の観点から、また六甲山の写真コミュニティーを日本において海外からもいつでも、誰もが参加したくなるようなものに育てていくためにも、皆さまのご参加をお願いいたします。 ご参加いただけない場合でも、25日にオープニングのメインゲスト写真家Jamey StillingsとKosuke Okaharaさんのアーティストトーク、レセプション、28日にはAlejandro Duranさんのアーティストトーク、さらに28日の4-5つのワークショップを開催します。さらに、世界中から選ばれたEMERGING PHOTOGRAPHER'S SHOW 2016には、国内のアーティストを始め、選りすぐりの写真家たちがスライドショームービープロジェクションで参加します。これは例年、六甲山上で一回限りのプロジェクションでしたが、今年はC.A.P. HOUSEにて常時上映を実施します。ぜひこれらを受講、ご参加、またご視聴くださいますようお願いいたします。皆さまの写真の見聞、写真活動向上に必要なあらゆる情報が手に入れられる良い機会となることを確信しています。また、ポートフォリオレビューに参加されなくてもレビュワー陣と密接に関わることのできるチャンスです。 近く、特にアジア地域の写真家たちに対して、写真祭をサポートしてくださる皆さんとともに、クラウドファンディングでのサポートプロジェクトを開始します。これはゲストとなる予定のアジアの写真家にいくばくかの支援を募るもので、例年通り、高額な写真作品や写真集セットが当選するLucky Photo Marketの抽選チケットやオフィシャルカタログ、ノベルティグッズなどをご支援の見返りの対象とするほか、ポートフォリオレビュー現地見学権なども対象としてクラウドファンディングを実施します。ぜひ写真祭の組織運営にご協力をお願いいたします。 写真祭は8月20日から28日まで六甲山上および神戸市内で開催されます。イベントウィークの25日から28日まで、山上で写真合宿のような濃厚なめくるめく体験をしながら、海外や国内のアーティスト、写真のプロフェッショナルとつながりましょう。今年も素晴らしいゲスト写真家をそろえ、写真の面白さ、写真メディアやアートの力、写真による社会への視点を訴えかけるようなプログラムをご用意して皆様のご参加を心待ちにしています。 初めて挑戦しようと考えておられる方、過去に事前審査を通過しなかった方、通過して参加したけれどもっと写真のレベルを上げたいとお考えの方、今年もぜひ六甲山国際写真祭のポートフォリオレビューに挑戦してみてください。 また、この「イノシシだより from Mt.ROKKO」をご購読ご希望の方は、このサイトのフッターからお申し込みください。ニューズレターの方ではその他の情報も入手可能です。  

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六甲山国際写真祭で得られたこと/中島洋紀

By |2016-04-26T13:05:34+09:004月 26th, 2016|未分類|

第三回六甲山国際写真祭にレビューイとして参加した中島洋紀です。 4/8 - 4/15に行われたRAIEC TOKYO 2016に伴い行われた成果報告会でお話させて頂きました。 この成果報告会は、昨年の第三回六甲山国際写真祭にレビューイとして参加された写真家のうち、山縣勉さん、星野尚彦さん、阿部萌子さん、中島洋紀の4名が写真祭を経験したことで得ることのできた成果を、各自の作品のスライドショーと共に報告しました。 まず、星野尚彦さんと阿部萌子さんのお二人はポートフォリオレビューでPhotographerであり、Photo Festival DirectorでもあるWang Xiさんに作品が評価され、わずか2ケ月後の10月に中国の深圳で行われたInternational urban imagesという写真祭に招待作家として参加されました。阿部さんは「背中の景色」という作品を、星野さんは「point of view」という作品を現地のArtron Galleryという会場で発表されました。同会場では、中国の写真家のみならず、Henri Cartier-Bresson, Robert Capa, August Sander, Jerry Uelsmann [...]

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カウントダウン – Portfolio Reviewエントリー

By |2016-04-21T20:56:35+09:004月 21st, 2016|未分類|

Mt.ROKKO INTERNATIONAL PHOTO FESTIVALのPortfolio Review事前審査のエントリーも残すところあと9日となりました。 フォームからのお申し込みから2週間以内の本申し込み手続きですので、最終日にお申し込みをいただくと5月13日(日本時間)までにすべての手続きを終えていただかなくてはなりません。逆に言えば、まだ3週間少し作品を整理できるということでもあります。事前審査に自信のない方は2エントリーも可能ですので、ぜひ挑戦してみてください。 そこでホームページにカウントダウン表示を開始しました。 さあ、急がなければ。

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Mt.ROKKO INTERNATIONAL PHOTO FESTIVALのレビューについて

By |2017-07-03T20:15:37+09:004月 18th, 2016|2016, Mt.ROKKO, Organization, Portfolio Review|

六甲山国際写真祭のレビュワーが続々と決まっています。 昨年の有力なレビュワーに加えて、新たに六甲山の写真コミュニティーにレビュワーとして迎えることが決まった方あるいはリストアップにて交渉中の方は次の通り。 David Bram / Fraction Magazine / US Jennifer Schwalz / Crusade of Arts /US Jamey Stillings / Photographer / US *ゲスト写真家 Kosuke [...]

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私にとってのコミュニケーションワークショップ
/竹谷恵子

By |2016-04-17T12:02:21+09:004月 17th, 2016|2016, Workshop|

第三回六甲山国際写真際にレビューイとして参加した竹谷恵子です。 4月9日、RAIEC TOKYO2016に伴って開催されたコミュニケーションワークショップに参加し、今年もまた自分にとって大きな学びを得られる参加だったように思います。 私が初めてRAIECのコミュニケーションワークショップに参加したのはちょうど一年前の4月5日でした。 4,5年前から写真を撮る面白さに取り憑かれ、S.N.S.を発表の場として楽しんでいた自分ですが、もっと目的を持って写真を撮っていきたいのだけど、今のままではなんだかつまらない。そのためには何を目指しどのとのようにいったらいいのかそのヒントが欲しい!というモヤモヤした気持ちが私をこのワークショップに向かわせました。 参加してみてまず驚いたのは、RAIECが写真家に提唱する基準というのは「社会や世界へ繋がるアートとしての写真」というものであり、そのための具体的で現実的な、様々な示唆や教示を示してくれることでした。そこで参加写真家は様々な写真のプロフェッショナルな方々と出会いレビューやアドバイスを頂くことができ(それも驚きだった)、また自分と同じような仲間との交流の中で様々な情報を得て学び、それらを総合的に自分の写真にフィードバックして良い作品にしてゆくことができることを身をもって知りました。 この東京でのコミュニケーションワークショップの中で特に面白いのは、自分の作品のステートメントを他者が作ることを体験できるという点でした。 参加者はいつくかのグループに分かれ、まずは自分の写真のプレゼンテーションをしたのち、他己紹介のような形でそのグループ内で自分の作品のステートメントを自分以外の参加者が作るという面白いメニューがあるのですが、数年間撮りためた写真の断片を初めて人前でプレゼンテーションし、それが作品として成立するのかどうかのヒントを得たかった私はその時初めて「ステートメント」という概念を知りそれがアート作品としての写真には欠かせないものだと知りました。 優れた作品には優れたステートメントは必然で、優れたステートメントを書くには自分のテーマの本質的な部分に対してより自覚的によりストイックに明確にしなければ作れないことを知りました。 一年前に初めて人目にさらしたその自分の習作は、この時をきっかけにして、その後夏の六甲国際写真祭のポートフォリオレビューを経て、自分の中でプロジェクトとして成立させることができ、今年4月、RAIEC TOKYO2016展で、無事にひとつの形にまとめ発表することができました。ちなみに、その時のグループワークでみんなが作ってくれたステートメントはその後今に至るまで、影響を及ぼし続け、より明確なステートメントを作る上でずっと役立ってくれました。 つまり私はちょうど1年かけて、自分の習作をとりまとめ編集しステートメントにも取り組むという経験ができたわけなのですが、それゆえこのワークショップへの感慨は深く、一年前に思い切って参加して本当によかった!と思いました。 もうひとつ特筆したいことは、今回のワークショップにおいて、講演者である写真家萩原義弘氏の講義に私は大きな衝撃を受けたことです。 萩原義弘氏といえば冬青社から出ている有名な写真集「SNOWY」 を去年参加した写真ワークショップ2Bで渡部さとる氏が教材として取り上げられ、そこで塾生が知るべき重要な写真集として講義をされ、そのおかげで私も優れた写真集として存じ上げることができました。      今回のワークショップではその「SNOWY」やそれ以前に出版されていた「巨幹残栄・忘れられた日本の廃鉱」の2つの写真集を、萩原先生ご自身の解説でその写真集の主軸ともいえる写真の根幹のようなものを伺うことができたのですが、そこに長い年月ひとつのテーマを追い撮られてきた写真家の真実の言葉に含まれる静かだけれど強い説得力に感動しました。 みんなそうだと思いますが私もまた常々興味や直感がどのようにすればテーマやプロジェクトとなり得るのか、ということをいつも考え続けていますが、講義の中での「ドキュメンタリーの要素が大前提にあってこそのアート」という萩原先生のお言葉はとても印象的で強く私の胸に響き、うまくいえないのですが、「何を撮るべきなのか」という基準がなんとなく自分の中で見えたような気がします。 また、これはワークショップで必ずしも約束されていることではないですが、ワークショップ後、たまたまRAIEC TOKYOの会場で写真をご覧になっていた先生に、私は自分の写真を見て頂き、今月から自分が撮ろうとしていたものが自分にとっての北海道で、だけど同時にそれはテーマとして成立するのだろうかと去年から迷いを感じていたのです。萩原先生はその私の迷いを的確に理解してくださり、また明快なアドバイスを下さり、私にとってそのアドバイスは天啓だとさえ感じました。 そのおかげで迷いは晴れ今はスッキリとした気持ちで新しいテーマに向かう決意を抱くことができました。 ワークショップでは、その他にも神戸のギャラリスト野本大意氏の写真家とGalleryとの付き合い方や、アートを取り巻く核心的な裏話的に囁かれるパワー100の存在などの講義を聞くことができ、そちらもとても重要な情報として興味深かったです。 [...]

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萩原義弘さんの講義

By |2016-04-15T01:12:43+09:004月 15th, 2016|2016, Experience, Mt.ROKKO, RAIEC, Story, Workshop|

3331で開催された写真コミュニケーションワークショップでは、"SNOWY"で知られる萩原義弘さんに講義をしていただきました。これまで様々な写真家と知り合ってきましたが、写真のプロジェクトの話を伺ってこの人ほどプロジェクトの話ができる人はいないんじゃないかなと考えての依頼でした。それはヴィジュアルなアーティスティックな点と、社会的な視点、教育的な視点とをすべてを併せ持っていて、これからプロジェクトを作っていこうとする方達には大変参考になると思います。 写真はクラシック、モノクロのスクエア、ハッセルブラッドのノッチがわずかに見える正統派の写真です。ただ、そこにはプロジェクトのきっかけである1981年に発生した夕張炭鉱事件から始まり、炭鉱労働者の悲哀、町と人々との関わり、産業の衰退、産業そのものの構造的問題点など、様々な要素を含みながら発展していきます。新聞社の記者という視点も忘れることはできませんが、学生時代に写真を撮りに出かけたという夕張がいかに一人の写真家の人生を決定付けたか、というストーリーは、現代の写真のスタイルとは異なり、かなりストイックです。35年もの間、夕張を起点に発展的展開はあるにせよ一つの素材を追求していく姿勢はなかなかとれるものではありません。 写真を評価する側にいると、写真の掘り下げ方が足りない写真家が多いことに気づきます。良いプロジェクトというのは、主題をもつ音楽のように展開し、絡み合い、また主題に戻ってきます。そういうプロジェクトをレビューで見かけることはほとんどありません。これからの写真は、いわゆるビジュアルコミュニケーションという視点がかならず必要になってきます。それはその作品群を系統的に見せることによって、オーディエンスに社会への気づきをもたらし、オーディエンスが何らかのアクションを起こすということ意味するのですが、そのためにはテーマの掘り下げが必要なのです。 あまり知られていないことですが、萩原さんの写真は2013年には某仏最高級ファッションブランドの秋冬もののカタログに8ページにわたり掲載されるなど(その前号に掲載されたラルティーグなどと同列に!)、たゆまぬ努力の結果が着実に実を結んでいる写真家の一人と言えます。現在は日大の写真学科で講義をされており、参加者の写真の可能性について的確なアドバイスをしていただきました。 そんな裏話なども紹介されて、大変有意義な講義でした。  

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RAIEC TOKYOトークショー

By |2016-04-11T03:19:51+09:004月 11th, 2016|2016, RAIEC, Symposium|

今日はRAIEC TOKYO 2016のメインイベントであるトークショーでした。 写真家の大森克己さん、そしてライターで写真評論家であるタカザワケンジさんを迎えてトークショーを開催しました。 トークショーはタカザワケンジさんにご司会をいただきました。 大森克己さんは、RAIEC TOKYOスタッフとタカザワさんのセットアップで実現したトークだったのですが、内容はとても刺激的で非常に面白かったです。大森さんとは面識はありませんでしたが、神戸ご出身ということ、また全く同い歳の人ということもあり、彼の作品がどのような考えで作られているのかというトークの内容のみならず、その人物像についてまず興味をもちました。 まず、スイスの美術館からいわゆる宿題として出された京都の龍安寺RYOANJI、つまり日本ど真ん中のキーワードをもとにさまざまな国のアーティストが参加するプロジェクトを、日本のど真ん中にいる大森さんがどのように作っていくのかを、15枚の写真で作られたシリーズとしてスライドショーで見せていただきました。ところが、おそらく会場の中にいてそれらの作品とRYOANJIとがすんなりと繋がって理解できた人はおそらくいなかったと思います。正直、僕にもわかりませんでした。その後、トークは禅だとかカメラだとか、写真のシステムや歴史的な写真の話に迂回しながら、また僕が住んでいる西宮の甲山周辺を舞台にしながら、最終的には大森さんがあえてRYOANJIに直結するイメージではなく(海外アーティストならやるかもしれないけれど)、そこにたどり着くヒントをイメージにつけることで宿題に対する回答を寄せようというプロジェクトとして作られていることが次第に明らかになっていくのです。 少し一節を紹介します。 たとえば、35mmのフィルムのカメラシステムしかない頃は、皆が同じ仕組みで写真を撮っているので、センスや経験で表現に違いがあるにせよ、写真そのものにはさほど違いがなかった。みな土俵は同じで、その土俵上で写真が語られていた。ところが、デジタルカメラが登場すると、いろいろな技術が積み重なったり、年々システムが変わっていく。そういう不安定な状況では、いわゆる土俵のような場所がないから写真そのものが揺れていて、そういうものを使って写真がつくられても語りつくせない時代が続いた。システムの差異が騒がしく語られて、写真そのものが語られているのか、システムが語られているのかわからなかったのだ。でも、そこからさらに進化して、ここ数年で確立したiPhoneやスマホといったフォーマットは、誰もが使うものにまで世界を席巻していて、ほぼ万人共通のプラットフォームになっているから、また同じ土俵で写真を語れる時代がやってきた。だから現在の僕はiPhoneをつかうのだ。さらに、ネットなどを介して表現できるテクノロジーも爆発的に広がり共通しているので、最終的な出力結果まで、たとえばInstagramでただイメージを流しているだけであっても、写真そのものには共通性があって揺らぎがない。大量に生産されて流れていくものであっても、ハッシュタグや適切な言葉をつかって囲うことで流れ去らないようにしていれば、それ自体が最終出力作品になりうるし、プリントまで作りたければそれにも適応できる。 というような話です。そうやってスマートフォンで作品となる写真を撮影し、ハッシュタグで写真に情報を加えることで、大森さんはRYOANJIの作品を作っているのです。ここで肝心なのは、大森さんの写真が美的要素やインパクト、RYOANJIにつながる誰もが理解出来るわかりやすいイメージではなく、イメージから想起されるわかりやすい言葉をハッシュタグで付け加えることで、わかりにくいイメージのグループを次第にRYOANJIに近づけていることなのです。 うーん、と唸るしかありませんでした。 写真の最先端は、もはやこれまでの写真のシステムの中にはなくネットの中、さらに言えば写真なんていうものはイメージである必要性さえなくなっていくのではないかと思わせるような大変興味深いお話でした。もちろん、写真である以上イメージは必要ですが、ハッシュタグがイメージを支配する、あるいはイメージに付着する言葉が主役になるなんて話が実際進められていることは、まさにこれまでの写真とは別次元の話です。そしてそれがまさに現代アートなのだと認識させられました。 タカザワさんは、写真祭や写真表現の話をからめながら、RAIEC TOKYO 2016出展者の表現の質や方向性をみて、一言ダイバーシティー、つまり多様性という言葉を話されていました。これは六甲山国際写真祭のプログラム構成上に一貫したテーマがなく、さまざまな種類の作家が参加していることに起因しているのですが、他方日本の写真表現全体にも言えることとして話されていました。すでに「写真」というブロックは溶け始めて(溶け終わって)世界の写真アートの前線基地は大森さんのような情報テクノロジーやインスタレーションに移りつつあるというのはよく聞く話です。残念ながらそこに気づいて動ける人はさほど多くはありません。タカザワさんとしては、写真の古いシステムの存立自体が溶けている今、個々の写真家の表現に対してはより精度をたかめ言葉を強く粘り強く作品を作っていくしかないと話されていました。私たちのような写真祭の方向性や開催意義にも、さまざまな要因で特色を作っていく必要があるのではないかと話されていました。 もう一つ大森さんとタカザワさんの話の中で、パーソナルワークについての言及がありました。これもおもしろかったので 紹介したいと思います。 もし誰かを愛しているということを写真表現したいのだとすれば、その愛を伝えるために写真を撮る前に「愛している」と言葉で話せば済むことた。話せば済むくらいのことなのであれば、写真に表現するには及ばない。家族、恋人などのパーソナルワークというものは、言葉では表現できない普遍的な何かをあぶり出すために撮られるべきだから、その普遍が何かが写真で理解されるかどうかは作品としてまとめ発表する前に一度考えてみるべきだ。 これもとても的を得た考えだとおもいました。 大森さんの魅力は、人を惹きつける話力にあるのだろうなと素直に思いました。豊富な知識とラディカルな思考、研究、分析の力。音楽やアートへの造詣の深さ。そして始終にこやかで、和ませる表情、声。たった数時間のお付き合いでしたが、とても楽しい時間でした。機会があれば神戸や六甲山国際写真祭などでのプログラムでお目にかかりたいと思います。 最後に、このトークショーを実現してくださりご司会をいただいたタカザワケンジさんにこの場を借りて感謝申し上げます。ありがとうございました。   [...]

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写真コミュニケーションワークショップで起こったこと

By |2016-04-10T01:04:24+09:004月 10th, 2016|2016, Experience, Mt.ROKKO, Organization, Portfolio Review, Story, Workshop|

それは言ってみればMagicなのだと思います。 Magic-① 魔法。奇術。手品。「トランプの―が得意だ」② 不思議な力のある意で,多く他の外来語と複合して用いられる。③ マジック-ナンバーの略。④ マジック-インキの略。 とりとめのない作品を、手品をつかって何段も何段も上げていくのがこのワークショップの仕組みです。それは魔法と呼んでもいいし、奇術と呼んでもいい。とにかく、それは一旦は研ぎ澄まされ、解体され、余計なものを剥ぎ取られて、作家にとってもっとも使いたい言葉を含みながら美しい言葉に言語化されていく作業なのです。それが複製可能なヴィジュアルプロジェクトに命を吹き込んでいく現代のロジックなのです。 日本人の書くステートメントは、かなり問題があります。回りくどいか、意味不明か、そもそも文章ですらない。なので作品はどこにも、誰に対しても、自分自身に対してですら意味をなさない。もちろん、そこが明確化された萩原さんのような大人なプロフェッショナルは確かにいるだろう。しかし、僕が見るところの多くのプロジェクトは、実のところまだプロジェクトですらない。それは習作にすぎず、ただそこに意味もなく横たわっているだけなのです。それは、アイデアがあっても、アイデアを表に引き出しプロジェクトの根幹をなすべき筋の通った言葉が足りていないからだと思います。 と書くとかなり後ろ向きな、炎上しそうな考えなのかもしれませんが、そこに僕たちはMagicを使うのです。正確な、誠実なプロット、弱々しいことを逆手に取るレトリック。シナリオと絵コンテで映画を完成させていくような、場面場面をつなぐ糊のような形容詞、副詞、動詞をつかう。たったそれだけで、Magicは確かに完成するのです。 ではMagicはどこにある?今日、多くの人はMagicを目撃したと思う。   今日はまた、写真のバックヤードの話を野元さんがやってくれた。誰がアートを仕切っているか、というPower 100の話。そしてモチーフ、テーマの上にあるべき根源的な制作欲求、本質。そして、Powerに近づくために必要なつながり。 ではつながりはどこにある?今日、参加者は繋がりを通じてしかPowerに近づけないことを知ったと思う。パワーというのはすなわちお金であるし、より高い場所にある目標です。閉じたアートワールドで活動することで満足する人たちも確かにいるだろう。しかし、それはアートか?といつも自分自身に問いかけている必要があります。僕は違うと思う。アートは常に食指をたえず上にうえに伸ばして勝ち取るべきものなのです。その行動をとったものがアーティストなのです。              

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RAIEC TOKYO 2016始まりました!

By |2016-04-09T08:08:51+09:004月 9th, 2016|2016, Mt.ROKKO, NEWS, Organization|

六甲山国際写真祭 Mt.ROKKO INTERNATIONAL PHOTO FESTIVAL 2015年のポートフォリオレビューに参加した作家のうち、34名の写真展が東京3331アーツ千代田で始まりました。 このイベントは、六甲山国際写真祭の東京でのプロモーションイベントとして、前年度ポートフォリオレビューに参加された写真家がRAIEC TOKYOというグループを自主的に運営しながら作っているものです。六甲山国際写真祭はまだ3年を経ただけの若い写真祭ですが、それだけにこういったイベントを通じてその存在をアピールするのがいいのではないか、という参加者からの提案で始まったものです。国内のポートフォリオレビューに参加する写真家に共通する意識の中には、自ら制作する写真が国内や世界の専門家にどう評価されるのか体験したいという思いがあり、また可能であれば世界への道筋を見つけたいという思いがあると思います。この展覧会はその思いを胸にわざわざ六甲山にやってきた写真への熱意や勇気の証明とも言えます。 この写真展は、写真家たちの優劣を競うものではもちろんないし、表現のレベルもばらばらです。写真祭に参加して結果を残すものもいれば、あまり良い評価を得られずに戸惑うひともいたでしょう。しかし、それぞれが予備審査を経て果敢に挑戦した結果でもあるわけで、そういう前向きな意思はかならず何かしら写真を愛するものにとってポジティブに働くはずですし、得難い経験は写真家同士のつながりをつくったり、世界的な写真家と実際に話すことで得られる世界基準の表現のレベルへの距離が見えたり、と有意義であることは間違いありません。 34名の写真が一堂に並ぶと壮観です。ぜひ会期中ご覧になってください。

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GOLDEN EAGLE、空高く飛べ!

By |2016-04-05T11:00:41+09:004月 5th, 2016|2016, Mt.ROKKO, Organization, 未分類|

Mt.ROKKO INTERNATIONAL PHOTO FESTIVAL 2016の公式生き物が決まりました。 Mt.ROKKO INTERNATIONAL PHOTO FESTIVALは、毎年六甲山に生息する生き物を選んで、公式生き物として出版物やグッズのデザインに取り入れてきました。現在まで、イノシシ(2013年)、ムクドリ(2014年)、シマリス(2015年)を描いてきました。 今年の生き物はイヌワシ。六甲山に限らず、山間を歩いていると時々空高く滑空するイヌワシを見かけます。獲物を狙って飛ぶ姿は美しいですよね。今年も何かしら公式グッズを制作すると思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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