© Yukinori Tokoro © Takatoshi Masuda © Lee Day
六甲山国際写真祭を運営するRAIECのオフィシャルギャラリー Mirage Gallery (ミラージュギャラリー)では、4月13日(土)から5月19日(日)まで、写真展「From the Train Window – 車窓からの風景」を開催しています。
From the train window
車窓からの風景は、誰をも夢中にさせるものです。
通り過ぎていく街並みや田園の風景は、見知らぬ土地やそこで暮らす人々の営みを私たちに想像させてくれます。また、ランドマークを巡って、その土地への憧れや畏怖を思い起こさせる風景もあります。そうやって、車窓から外を眺める、という行為は、車や電車、飛行機といった移動体に身を置く私たちに、さまざまな情報を与え、想像力を掻き立てるものなのです。
この展覧会では、一風変わった方法で車窓の風景を撮影する3人の写真家の作品を取り上げています。いずれもデジタルカメラで撮影したものです。かつて、写真においてフィルムを使用して撮影していた時代には実現できなかった表現が、デジタルカメラを用いるとさまざまに創造できることをこの展覧会は示しています。それは単に風景を切りとっているのではなく、その土地の持つ特徴を表したり、ただ窓の外を見つめるという行為では得られない奥行きや流れを私たちに見せてくれています。
一つは、沿線のA地点からB地点までの移動の間に複数の写真を撮影しそれをあとで重ね合わせる手法。増田さんの作品はこの方法によって異なる地域にはそれぞれ特徴のある性質が備わっていることを示そうとしています。
もう一つは、新幹線という高速移動体から撮影する所さんの作品。遠くの風景が止まって近くの風景が流れる、という性質を使って、沿線のランドマークを撮影していきます。富士山を撮影した作品は世に数多ありますが、富士山がこれほどまでに浮き上がる作品はそうないはずです。
さらに、iPhoneに備わったパノラマ撮影機能を使って移動体から撮影するLee Jay氏の作品も興味深い作品に仕上がっています。いくつものセグメントに分断された風景は、一見雑然として見えますが、上記2つの作品以上に沿線の土地性を示すことに成功しています。
From the Train Window 車窓からの風景
ぜひご高覧ください。
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From the Train Window
所幸則 Yukinori Tokoro
増田貴俊 Takatoshi Masuda
Lee Day リー・デイ
2019.4.13(土) – 5.19(日) 月火祝定休
12:00 – 18:00 OPEN
* GW連休中の土日(4/27, 28, 5/4, 5 )は営業します
アーティストトーク&レセプション
2019年4月27日(土) 午後6時より
参加費1,000円
Mirage Gallery
650-0012 神戸市中央区北長狭通3-9-10 青柳ビル3階 303号室
Tel. 078-335-6510
アクセス JR神戸線 / 阪神「元町駅」東改札北出口より鯉川筋を北(山側)へ徒歩3分
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展覧会に寄せて Mirage Gallery ディレクター杉山武毅より
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