Mirage Gallery

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9/28(土) Mirage Gallery 鈴木達朗・大西正 写真展アーティストトークを開催

By |2019-09-27T12:29:10+09:009月 27th, 2019|2019, Artist Talk, Exhibition, Mirage Gallery, Mt.ROKKO|

六甲山国際写真祭2019 会期終了後もMirage Galleryにて開催している鈴木 達朗・大西 正 写真展 "Enter the City - 鼓動" も残すところわずかとなりました。 9月28日(土)午後6時からは、クロージングイベントとしてアーティストトーク&クロージングパーティを開催します。(参加費¥1,000- / お申し込み不要) みなさまお誘い合わせの上ご参加ください。 鈴木 達朗・大西 正 写真展 Enter the City - [...]

六甲山国際写真祭2019を振り返る・その2

By |2019-09-04T01:21:02+09:009月 4th, 2019|Exhibition, Experience, Mirage Gallery, Mt.ROKKO, NEWS, Organization, Photographer, Photography, Portfolio Review, RAIEC, Workshop|

ミニマルで手作りでありながら最高の体験ができる。六甲山国際写真祭はずっとそんなものを追い求めていた気がします。2013年の5月に実行組織を立ち上げて、初めての写真祭をその年の11月に六甲山上で開催した時、僕は関係者に「結婚式2つ分ぐらいの労力と資金でできること」を実施することを求めていました。新郎新婦が半年程度の準備期間に苦労して開催できる範囲のことを手作りでやろうと考えていました。大きな夢をみなかったわけではありませんが、特定の企業や写真産業に資金や協力を求めてこなかったのには理由があります。参考にした二つの写真祭も大きいものではありませんが、それは運営自体をコンパクトにすることで中身を充実させ、参加者と実行組織との距離を縮め、より体験型の写真祭をデザインしているからです。そうはいっても、詰まるところ、僕自身が忙しく大きなことはできないのは明らかだったのが最も大きな理由でしょう。 最高の体験。参加者にとってそれがどういう意味なのかはすぐに理解することができました。レビューで参加者たちが求めることは、作品への適正な評価と作品作りへの適切なアドバイス、そして機会の提供です。僕のような日本人の、写真の外野からやってきた者にさえ、アメリカやヨーロッパの人たちがレビュー枠を競うように取り合ってくれるのは、面白い体験でした。僕のレビューはいつも真っ先に満席になっていたそうです。それは評価の仕方やアドバイス、機会の提供がうまくできているからだと教えてくれた人がいました。そこで、日本でも同じように写真祭をつくればうまく運営できると考えました。最高の体験を国内の写真家にぜひ味わってもらいたいと思いました。2013年は、Antoine d'Agataが手伝ってくれました。運営は今から考えるとめちゃくちゃでしたが、手応えはありました。ポートフォリオレビューの枠取りも大失敗でしたが、みんな怒りもせず我慢して待ってくれました。2014年は初めて本格的な写真展を試みましたが、山上の公園の奥深くで展覧会をやったので誰もみにきてくれませんでした。ホームページは制作途中で止まってしまって、ようやく形になったのは写真祭が始まった後でした。2015年と2016年は規模を大きくしてスタッフボランティアも大幅に増やしました。近くのギャラリーも巻き込んで無理を言って会場に使わせてもらいました。しかし、自己負担金が膨れ上がって、まともな生活に戻るのに1年近くかかるという苦い経験をすることになりました。しかし、いずれの年も、参加者たちは皆いい顔をして写真祭を去っていったような気がしています。皆が成功するわけもないけれど、充実した山上のキャンプを皆が楽しんで有意義に過ごしたのだと思います。そして実際、多くのプログラムが国内の他の写真祭や出版、海外のプログラムに旅立って行きました。 ・・・。 2019年の写真祭を終えて、満足かと聞かれたらどう答えていいのかはわかりません。世界がいろいろな局面でざわざわしているこのご時世に、写真(写真祭を運営する)の意味について考え続ける身としては、上記の体験を通してミニマルな、手作りな、親身な運営をする以外に六甲山を特徴つけることなんてできないのです。最高かどうかはわかりません。しかし、来てくれた以上は誰一人つまらない思いをして去っていかないよう六甲らしいものであろうと心がけました。展覧会は、My Place My Lifeのテーマのもと、一般の方がみてもわかりやすいプロジェクトを招きました。Santiago Vanegasのシリーズは、家族、故郷を美しい光で捉えた秀作でした。去年の関西御苗場でレビュワー賞に選んだ眞岡綺音は、その後の夢の先プロジェクトをグランプリで終えましたが、みずみずしい表現が好評で、若者らしく皆に愛されたと思います。昨年のReview Santa Feで会ったKurt Tongは、祖母を題材にしたパーソナルワークですが、素晴らしいテンポのある作品で見るものを魅了していました。今回は公募展として神戸国際写真賞入選作も発表しました。イタリアから来たFrancescoの作品もやはり故郷への思いを詩的で内省的な表現で描き好評でした。ほんだのりこさんの病に倒れた妹との関係を丁寧に綴った作品も心を打つものでした。そして、Mo Velraanの作品は、上質で心象的な光源を駆使し、自分とパートナーとの間に突然降りかかった病がどれほどつらかったのか、それをどう克服するのかというストーリーで人々を惹きつけていました。C.A.P.のMikaelは残念ながら当地に参加はできませんでしたが、黒人の身体美をつかった黒人差別への強烈なメッセージをこめた作品を送ってくれました。「まちのかり」の参加写真家たち5名は、ローカルストーリーを語るのに苦労したかもしれません。しかし、小さな町の小さな物語にはいつも魅力を感じずにはいられません。「まちのあかり」は六甲山国際写真祭の歴史そのものです。「まちのあかり」会場では面白い?仕掛けも試みました。日本地図と世界地図を配置し、訪問者の出身地や思いのある場所をマッピングしました。 ビッグネームは誘わないのかとよく聞かれます。つながりの中からより大きな人に声をかけて来てもらうことはさほど難しくはありませんが、僕は今回のようなストーリーを語れるゲストの方が神戸やミニマル写真祭には合うと思いました。一般の訪問者に写真の魅力をより伝えられると思いますし、なにより大切に思えて好きです。アートの本質にはちゃんと届いていて、物語が美しく、光と闇が交錯していれば誰にでも理解できる作品になる、それが大切だと思えるのです。Mirage Galleryでの大西正・鈴木達朗写真展は、写真祭初日から快進撃です。彼らと会ったのは2017年のTokyoArtBookFairでブースが隣り合わせだったからですが、ストリートフォトを展示するのも扱うのも初めてで凄みのある展示になりました。写真祭期間中、ものすごい数の人がMirage Galleryを訪れ、交流し、特別に二人が制作してくださった展覧会カタログを購入してくれています。在廊し、写真祭を盛り上げる。観客に声をかけ、写真を説明し売り込む。写真に対する姿勢の美しいお二人には本当に感謝しています。レクチャーではCasePublishingの大西洋さんにお世話になりました。写真集の現在は、旧式の出版業界のシステムに始まったアンチテーゼとは大変面白い話でした。これからの写真集出版がどういう軸で動き、どういうマーケット構造で広がっていくのかが端的にわかったほか、写真集そのものが形式をまとうことを避けながら独自の芸術に昇華しつつあるというお話は、これから出版を目指す人にはとても役に立ったと思います。 今年は新会場である相楽園が写真祭を迎え入れてくれたのが大きかったと思います。C.A.P. KOBE STUDIO Y3の展示に加えて、大きな展示は手作りの竹のかけ具で行うことを決めていました。真夏の炎天下の、そして大雨のふる中での設営は大変でしたが、ボランティアで参加してくださった写真家有志の献身的な努力により、風雨にさらされても崩れない立派なものができました。31日1日はにわのあかりというライトアップイベントに2000人以上の人が集まりました。そして多くの方が写真展を見てくれたと思います。1日のレビューワークショップ参加者の公開プレゼンテーションは、ピアノの発表会に出演する子の親のような気持ちで見守りましたが、すべての写真家が多くの観衆の中堂々と作品を発表していました。2日間のワークショップで作品に与えられるものなどわずかしかないと思いますが、それでも作品は生き生きと語りを得て輝いていくはずです。Kid's Photo Mastersには5名のKidsが参加してくれました。Francescoと審査しましたが、楽しいアートな作品がたくさん生まれました。 結論を言うと、僕はこの写真祭は7年目にしてやっとスタイルを得たと感じています。最高とは思いませんが、僕たちが今できる最高のものを作れたんだと思います。来年?来年写真祭を開催するかはまだ白紙状態です。しかし、何かはやるつもりです。そのために死に物狂いで働いています。 [...]

六甲山国際写真祭2017を振り返って

By |2017-08-29T14:24:56+09:008月 29th, 2017|2017, Mirage Gallery, Mt.ROKKO, NEWS, Organization, Portfolio Review, RAIEC, Symposium|

When I drove back to the city on 27th, there was a sunlight coming through the trees on my car front glass, and [...]

WAVE photography platform vol.1

By |2017-07-08T12:29:28+09:007月 8th, 2017|2017, Mirage Gallery, Photo Book|

 ©EIJI OHASHI   みなさま、こんにちは。RAIECの氏川です。 Mirage Galleryでは六甲山国際写真祭に関係する写真家に活動の場を提供するツールとして、WAVEという新しいプラットフォームを立ち上げました。 ここから大小さまざまな波のうねりを生み出すことを期待しています。第1回目は昨年8月に開催された六甲山国際写真祭ポートフォリオレビューにおいて、写真集出版という成果を手にした3名の写真家によるグループ展です。   自身の出身地四国遍路を題材にした尾崎ゆりの『88』 ひっそりと輝く自動販売機に現代人の姿を重ねる大橋英治 『Roadside Lights』 ハードなモノクロ作品で見る者の心を揺さぶるTakamoto Yamauchi『FROM DUSK』   三者三様の写真集ですが、いずれも六甲山国際写真祭のレビューを経てたどり着いた成果の一つです。 7/22よりMirage Galleryにてグループ展を開催します。ご期待ください。 また7/22はオープニングイベントとして、尾崎さん、大橋さんによるトークショーを開催します。 出版に至るまでの経緯を踏まえ、そこからどのように活動の幅が広がっていったのか。 貴重な体験談をもとにお話を伺います。 今後写真集出版を目標にされている方 過去にポートフォリオレビューに参加したけれど、残念ながら思うような成果を得られなかった方 [...]

Mirage Galleryが始まります

By |2017-07-03T21:04:18+09:006月 12th, 2017|2017, Feature, Mirage Gallery, NEWS, Organization, RAIEC|

RAIEC-Mirage Galleryが6月24日に開設されます。 このギャラリーは、六甲山国際写真祭の実行委員会であるRAIECの運営する写真ギャラリーです。六甲山国際写真祭やRAIEC関連のイベントを中心とした六甲山の写真コミュニティーの写真家たちが自由に使えるギャラリーを目指し、また写真を使った社会教育などの一般向けプログラム、コミュニティーワークショップを基礎教育から拡張させた定期ワークショップ、コミュニケーションやディスカッションを通じて作品を磨くメンバー制のサロンなど、新しい試みを通じて写真のもつ力を、特に関西圏で訴えていきたいと考えています。また、長年神戸で活動し昨年末一旦閉廊したGallery TANTO TEMPOの展覧会も企画の委託を受け、年間2–3プロジェクトを実施します。 RAIECはこの秋のNPO法人化を目指して準備を進めており、写真家の育成と国内の写真の地位向上に努めて参ります。 ギャラリーは現在内装工事に入っています。4面の延べ15mにわたる壁面に加え、アジアを中心とした写真集書店エリア、3x3mの写真集ライブラリーつきメンバーズサロン・レクチャールーム、オフィスを備えており、バックヤードとして倉庫兼スタッフルームもあります。6月20日ごろ引渡しとなり、6月24日にオープンとなります。 なお、Mirage Galleryは当面は入場料制を取り入れて運営いたします。もちろん、写真展の入場料制については異論やご意見もあることは承知していますが、NPOが広く一般から会員を募りその会費をもってその運営に当たる、という趣旨がRAIECが法人化された場合の組織運営によく当てはまると考えています。今後は会員を募集し、その会員については入場料は無料とします。これらの入場料制の趣旨にご賛同いただけない場合やお手持ちの資金がない場合などは必ずお支払いいただくような徴収はいたしませんので安心してお越しください。入場料は一つの企画ごと200円です。会費は年間3,000円となっています。高校生以下は入場無料。学生は100円です。ご理解、ご協力をお願いいたします。 こけら落とし展は香港の写真家のChan Dick氏を迎えて開催し、7月後半はグループ展、8月19日から六甲山国際写真祭、9月以降のスケジュールも続々決まっています。 どうぞよろしくお願いいたします。    

Mirage Galleryが始まります はコメントを受け付けていません。

事前審査講評

By |2017-07-03T18:21:47+09:006月 8th, 2017|2017, Mirage Gallery, Mt.ROKKO, NEWS, Organization|

2017年の写真祭ポートフォリオレビューの事前審査が終わりました。現在結果をそれぞれの写真家に送り出しているところです。 今年の作品は全体として低調でした。作品に芯がなく、何を伝えたいのか、どう表現し、誰に伝えたいのかが明確でない作品が多かったと思います。ただ小ぎれいな写真を並べたり、美しくもインパクトもない写真を連ねたり、テーマやストーリーが定まっていない作品が例年より目立ちました。ステートメントも、内容、書き方、全てが不勉強で、作品を支えるものとはとても思えないものが多かったと思います。とはいえ、現在の日本で写真表現をどう学び、どう準備を進めていけばいいのかわからない、という写真家が圧倒的に多いことも確かです。写真家ばかりに責任を押し付けるわけにはいかないと思います。 六甲山国際写真祭も今年5年目を迎え、これまで数多くの優れた写真家を目撃し世界に送り出してきました。ここにきてこのような質の低下を迎えたことをどう考えるべきなのでしょうか。しかし、実際こういう事態が起こることは十分に予想されたことです。 ポートフォリオレビューという言葉が一人歩きしているのか、ポートフォリオレビューが作家としてのチャンスを作り出すものであるとの認識がない、おそらくなんらかの認識不足か誤解があり、そもそも写真の勉強をしているのか、他者の作品を見て評価したり自分がどう評価されるのだろうかなどと考えたことがあるのか、そもそも作家であると宣言できる資質や経験が圧倒的に足りないわけで、おそらくポートフォリオレビューを受ける以前に写真家という職業や作品という言葉の理解、すべてについて理解しているのか疑わしい人が応募してきています。もちろん、ポイント上位にいる人たちは経験豊富で美しい作品もあり、それがせめてもの救いです。作家になるということがいかに大変か理解しないままこのような場所にやって来ると、結局は傷つき悩むだけです。 その原因について考えてみると、一通り優秀な作家たちが国内のレビューを一巡したと考えるべきなのか、日本の写真家層の薄さの問題なのか、ポートフォリオレビューのシステム自体に不信感があり賢い写真家たちが回避しだしているのか、写真祭そのものが十分に機能していないのか。どれも理由としては正しいと思います。しかし、その理由を探る前に、本来的なポートフォリオレビューなどというシステムがこの国においては、一部の写真家を除けば、まだまだ大げさで不要なシステムなのではないかと考えざるを得ない気がします。そもそも、力のある写真家はレビューシステムには乗らず自分で道を切り開いていくだろうし、国内のコンペなどからギャラリーなどが総じて抱え込み売り出す作家もいるでしょう。直接海外コンペに踏み出して羽ばたく人もいると思います。ポートフォリオレビューにチャンスを求める作家はある意味で限られていて、いずれいい作家が不在になるだろう、という予測はずっと以前からありました。ポートフォリオレビュー界隈に写真家を集めるためには、レビューが成果を出し続け、名前の大きな海外レビュワー(魅力的なプロジェクト)を揃える必要があるわけですが、作家、レビュー、システムすべてがあるレベルで機能しないと、いい作家を集め世界に届けることなどできるわけがありません。運営サイドにとってもこれらの悩みがあるばかりでなく、財政的圧力も大きいため、ポートフォリオレビューを開催することが必ずしもいいと感じているわけではなく、むしろ闇雲にレビューを続けてもあまり意味がないように感じはじめています。六甲山国際写真祭が高名なレビュワー(プロジェクト)ではなくどちらかというと教育的な専門家や写真祭イベントを呼んでいるのは、作家とプロジェクトの間を埋めやすいからです。実現しにくい大きなプロジェクトよりも、手が届きやすく経験値を上げられるプロジェクトを呼んでいるのも、こういった現実や予想を踏まえてのことです。 では、作家は準備が整った結果としてこういう場に参加するべきなのでしょうか。答えはその通りでもあり、その通りではないとも言えます。つまり、国内には写真家として教育を受けたりチャンスを掴む場所があまりにも少ないという実態もあるのだと思います。その結果、ポートフォリオレビューに対する誤解が生じているということもあるのかもしれません。本来、ポートフォリオレビューは作品に対する感想を求めたり、準備が整ったかどうかを誰かに判断してもらうためのものではありません。不幸なことに、この国には写真家の準備が整ったかどうか判断して世に送り出したり、留めたりするシステムはありません。写真賞やレビューの一部、ギャラリーなどがその一端を担っているだけで、チャンスが少ないばかりか系統的なアート教育を担う機関などはほぼありません。アンケートでも、高いアート教育を受けた人は回答者180名全体の7%以下、Review Santa Feなどでこれまで出会った写真家のアートなどの学位保有者が75%を超えるアメリカの実態とはあまりにもかけ離れています。準備を整えるためには自学自習ではまず絶対に学べない表現やストーリーの組み立て、編集の大切さを豊富な経験のある指導者に教えを請うべきですが、経験豊富な指導者もおそらく国内にはわずかしかいないでしょう。先に行なったアンケートでも、自身が優れた写真家になれると信じている方が非常に多かったのですが、一方で同じ回答者が教育のなさを問題とし、どう表現すればいいのか悩んでいる実態も明らかになりました。この矛盾したアンケート結果が国内の写真全体の雰囲気を作り出していることは明らかです。 事前審査の応募状況をみて、今年の写真祭では、従来の1対1、20分のポートフォリオレビューは行わないことにしました。今年は例年より少ない20名の国内写真家と10名余の海外写真家がレビューを受けますが、無理に進めてもチャンスが訪れないばかりか写真家、レビュワーの双方を疲れさせてしまうでしょう。そこで、レビューよりもグループワークなどの方法でレビュワーと写真家が交流し学びを得られる全く別の場を作ろうと考えています。 さて、それでは事前審査に通らなかった写真家たちは一体どのように再挑戦をすればいいのでしょうか。僕は、それはもう猛烈に勉強するしかない、と答えます。教育を受けていない人たちは、教育を受けている人たちより明らかにスタートラインが後方にあります。その間を埋めるためには闇雲にチャンスを求めるより、系統的な教育を行なっているワークショップなどを探してアートの理解を深める必要があると思います。六甲山国際写真祭でも、上記の実態を踏まえ、附属のMirage Galleryと東京で系統的なアートの基礎、表現を学べるワークショップを順次開催予定です。これらはいくつかの世界的なワークショップからシステムごと呼び込んで、国内向きに調整して始めます。とにかく知識を蓄え、他者に作品を見せ、そのフィードバックから作品を作りこまないとチャンスはないと思います。逆に、系統的な知識の集積、社会問題への視点、フィールドワーク、ストーリーテリングの手法、コミュニケーション能力の開発、オリジナリティーを意識して写真に取り組むなら、チャンスを掴むことはさほど難しいことではないと思います。 来年度以降の六甲山国際写真祭は、おそらくこれまでの写真祭とは全く異なったワークショップ中心の写真祭にシフトすると思います。ポートフォリオレビューについては今年のレビューの状況を踏まえて存続させるか廃止するか慎重に検討しようと考えています。もちろん、系統的な教育に参加してくる写真家には、最大限のチャンスがあるような仕組みも検討します。 (イメージは、現在準備中の写真教育教材"I am Steven"の1ページです。システムとしての教育にサポートされた左と、教育のない状況から他者を押しのけて上ぼらなければならない右との状況の違いを示しています)  

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ごあいさつ

By |2017-07-03T18:34:47+09:004月 7th, 2017|2017, Mirage Gallery, Mt.ROKKO, NEWS, Organization, RAIEC|

みなさまこんにちは。この度六甲山国際写真祭アシスタントディレクターに就任しました、氏川彩加です。 私は昨年のメイハウスワークショップ、続くポートフォリオレビューを通して六甲山の写真コミュニティに参加しました。そこでは、写真の可能性、写真で何をやりたいのか、といったことが真剣に議論され、写真家としての覚悟、ひいては人生の核となる部分を問われていてとても刺激を受けました。一方でアート教育や意識における世界との差、写真をとりまく日本独自の環境など、正直いろいろなことに戸惑いを隠せませんでした。 そんななか-現代社会に対する疑問の呈示、教育の重要性、写真を使ったゆるやかな社会変革-六甲山国際写真祭が掲げるミッション、それを牽引してこられた杉山さんの想いに感銘を受け、本写真祭の運営に携わらせていただくことになりました。 RAIECでの活動を通し社会とどのようにつながりをもつか、自分なりの解を模索し、実践していきたいと思っています。新たな責任に身が引き締まる思いを抱くと同時に今後訪れるであろう様々な出会いに胸を躍らせています。   また今年の写真祭に先立ちいよいよ今週末よりRAIEC TOKYO 2017(昨年のポートフォリオレビュー参加作家有志によるグループ展)が開催されます。ぜひこちらにも足をお運びいただけると嬉しいです。  それでは今年の夏、六甲山でみなさまにお会いできることを楽しみにしております。  氏川彩加

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